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他人事じゃないかも?糖尿病に備えよう!

更新日:2023/07/24

日本では、成人の約5人に1人が糖尿病あるいは糖尿病予備軍といわれています。
他人事だと思わずに、今日からできる対策を生活に取り入れてみませんか。
この記事では、糖尿病の原因とその影響、対策についてご紹介します。

糖尿病とは

糖尿病ってどんな病気?

糖尿病とは、血液中のブドウ糖を分解して、血糖値を下げる役割を持っているインスリンが正常に出なくなったり、効きづらくなったりして、糖が血液中に溢れ、高血糖の状態が続いてしまう病気です。

糖尿病はその原因によって、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の4つに大きく分けられます。

中でも日本の糖尿病患者の大部分が、2型糖尿病です。

2型糖尿病は、遺伝的要因生活習慣の乱れから、インスリンの分泌量が減ったり、効きづらくなったりすることによって発症します。

ただ、遺伝によって必ず糖尿病になってしまうわけではなく、やはり生活習慣の乱れも大きな原因となるため、日頃の生活習慣を見直すことがとても大切です。

また、インスリンを分泌する膵臓も加齢とともに衰え、インスリンの分泌量は徐々に減っていくため、中年以上特にご高齢の方はより一層注意する必要があります。

 

放っておくとどうなるの?

糖尿病により高血糖の状態が長らく続くと、血管に大きな負荷がかかってボロボロになり、以下のような様々な合併症を引き起こします。

 

糖尿病性神経障害

糖尿病性神経障害とは、高血糖の状態が長く続くことで、神経細胞が変化してしまったり、神経の周りの血管が痛むことによって、痛みやしびれを感じたり、逆に手足の感覚が鈍くなったりする病気です。

感覚が鈍ることにより、痛みや異変にも気付きづらくなり、他の病気の発見が遅れることにも繋がります。

 

糖尿病性腎症

糖尿病性腎症とは、高血糖の状態が長く続くことで、腎臓内部の血管が傷つき、腎臓の機能が低下してしまう病気です。

腎臓は、血液をろ過して血液中の余分な水分や不純物を尿として排泄する機能を持っているため、病気が進行するとこの機能が低下し、最終的には透析療法が必要となってしまいます。

 

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは、高血糖の状態が長く続くことで、網膜の血管が傷つき、視力低下失明を引き起こす恐れのある病気です。

 

脳梗塞、心筋梗塞

脳梗塞や心筋梗塞は、動脈硬化などにより、血液が詰まりやすくなって起こる病気ですが、糖尿病によって高血糖の状態が続くと、動脈硬化を進行させるため、これらの病気の発症のリスクも高まるといわれています。

 

糖尿病に繋がる生活習慣

早食い

食べる速度が速いと、血糖値が急激に上昇し、それを抑えようとインスリンの分泌量も増えるため、膵臓に大きな負担がかかってしまいます。

食べ過ぎ

早食いと同じく、食べ過ぎもインスリンの分泌量増加の原因となるため、膵臓へ負担をかけてしまいます。

欠食

食事を抜くと、1回の食事量も増え、次の食事での血糖値の上昇が急激になってしまいます。

規則正しく3食しっかり食べることが理想的ではありますが、身体の調子と相談しつつ、無理のない範囲で調整しましょう。

運動不足

肥満になると、インスリンが効きづらくなり、その結果インスリンの分泌量が増え、膵臓に負担がかかってしまいます。

 

今日からできる対策

食習慣の改善

前の項でも挙げた早食い、食べ過ぎ、欠食をできるだけ避けることが、まずは大切です。

また、食べる順番も大切で、主食(炭水化物)からではなく、食物繊維(注1)を多く含む野菜や、肉や魚料理(注2)から取ることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。

 

(注1)食物繊維には、糖の吸収を遅らせる効果があるといわれています。

(注2)タンパク質や脂質を炭水化物より先に取ると、インクレチンと呼ばれる胃の動きをゆっくりにして、吸収を穏やかにするホルモンの分泌が促進されるといわれています。

また、当サイトでは管理栄養士監修の糖尿病のためのコンビニメニューの選び方というフリーペーパーを公開しております。

コンビニメニューは、お手軽に毎日の食事に組み込むことができますので、こちらから是非ともご活用ください。

 

 

適度な運動

 

運動を行うことで、血中のブドウ糖の利用が促進され、血糖値を下げることができます。

また、筋肉量が増えると、インスリンが効きづらくなった状態も改善されるため、運動は糖尿病対策に大いに効果があります。

しかし、既に糖尿病が進行している方には、方法によっては悪影響となることもあるため、医師に相談してから始めるようにしましょう

 

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