家族に負担をかけない終活のすすめ。エンディングノートで伝える「最後の愛情」
更新日:2025/07/10
「まだ元気だから終活なんて早い」「考えるだけで気が重くなる」そんな風に思われる方も多いのではないでしょうか?
でも実は、エンディングノートを作りたいと思っている人は40%もいるのに対し、実際に作っている人は10%以下という現実があります。多くの方が「必要だとは思うけれど、なかなか行動に移せない」という状況なのです。
しかし、在宅療養中だからこそ、今のうちに準備できることがあります。それは、愛する家族への「最後の思いやり」を形にすることです。
この記事はこんな方にオススメです。
・家族に負担をかけたくない方
・終活の必要性は感じているが行動に移せない方
・エンディングノートの作り方を知りたい方

■本記事の取材先
株式会社SouSou
2022年8月に「縁起を形にする」をミッションに掲げ創業。父の死を契機に、大手コンサルティングファームにてデジタル技術に関わる多くのプロジェクトを手がけてきた創業者兼代表取締役は、「デジタル技術だからこそ実現可能な新しいライフエンディング体験」を提供するため、エンディングプラットフォーム「SouSou」(スマートフォンアプリ)の構築を行いました。デジタル分野・エンディング分野等、多様なパートナー企業様との業務提携により、さらなるサービスの拡充を目指しています。
コーポレートサイト:株式会社SouSou
目次
ある日突然、始まる大変な日々
不幸があってまだ日もたたないうちに様々な手続きをしなければならず、ちゃんと故人と向き合う時間も取れなかった…。そんな経験をした方は多いのではないでしょうか?
銀行に行けば「死亡診断書が必要です」と言われ、保険会社に連絡すれば「契約書類が見つからないと手続きできません」と言われる。携帯電話の解約一つとっても、本人確認の書類が揃わずに何度も足を運ぶことになったり…。
実は、亡くなった後に必要な手続きは20~30個もあると言われています。そして多くが亡くなってからすぐに対応しなければならないものが多く、事前に準備をしておかなければ、余計な費用が発生してしまったり、しっかりと見送る時間がとれなくなってしまうこともあります。
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亡くなった時のチェックリストはこちらから
「知らなかった」がもたらす後悔
「お父さんが生命保険に入っていたなんて知らなかった。もっと早く気づいていれば…」 「大切な写真がスマートフォンにたくさんあったのに、パスワードがわからなくて見ることができない」 「お母さんはどんな葬儀を望んでいたんだろう?家族で話し合ったことがなくて困った」
こんなお話を聞いたことはありませんか?これらはすべて、事前に情報を整理し、家族と共有していれば防げたかもしれない問題です。
亡くなってしまった後で少しでも多く、故人と向き合う時間を作るため、また後悔しないお見送りをするためにも、事前に準備しておくことはとても大切なのです。
エンディングノートが救ってくれること
エンディングノートって何だろう?
エンディングノートは、あなたの人生や意向、大切な情報を家族に伝えるためのメッセージです。遺言書のような法的な効力はありませんが、その分形式や書き方などを気にせず、自由に想いを綴ることができます。
相続のことや葬儀、お墓のことや、医療や介護についての希望など、万が一の備えとして家族へ伝える手段としても使えますが、
「自身が亡くなった後にどうしてほしいか?」「残された遺族に向けてどうなってほしいか」など、直接は言いづらいことを書き留めておくことで、
ご自身やご家族が迷うことなく、安心してその時を迎えられるようにするための手段としてもエンディングノートはとても有用です。
銀行口座の情報、生命保険の詳細、重要書類の保管場所、各種契約の情報、医療や介護についての希望、葬儀やお墓についての考えも記しておくことで、
備忘録として使うこともできます。
「どこに何があるかわからない」という家族の不安がなくなり、亡くなった後にご家族が迷うことがなくなり、安心して手続きを進められるようになるため、
事前に準備しておくといいでしょう。
もちろん、実用的な内容ばかりではなく、ご家族に向けて自身がどんな風に考えているかを伝えることや、感謝の言葉を記しておくことも大切です。
ご本人の想いが綴られたエンディングノートは、遺された家族にとって何物にも代え難い心の支えになります。
エンディングノートを作りたい、とは思っているけど…という人は多い。
よくある「できない理由」
エンディングノートを作りたいと思いながらも、なかなか実行に移せない理由は何でしょうか?
株式会社SouSouの日下(くさか)代表のお話によると、「エンディングノートに興味を持っている方は若い世代も多く、20代でも関心がある」とのこと。
ですが一方で、実際にエンディングノートを作っている方はかなり少数で、作りたいとは思っているけど作っていない、という方が多くいるそうです。
様々な書類を確認してノートに書くのが大変だったり、死を意識することに抵抗があったり、何から書けばいいかわからなかったり…。他にも「完璧に作らなければ」という思い込みもがあったりなど、理由は様々です。
また、せっかく作っても、保管場所を家族が知らなかったり、情報が古くなっても更新が困難だったりする問題もあります。
※2023年3月22日<終活の準備状況調査>9割がエンディングノートを作成していない。一方で、相続対策として、法的効力のある書類を準備している人も
『PRTIMES:ベンチャーサポートコンサルティング株式会社』より抜粋。
新しいエンディングノートのカタチ
こうした課題を解決する方法として、最近注目されているのがデジタル終活です。スマートフォンやパソコンを使って、いつでもどこでも少しずつ作成・更新ができます。紙媒体とは違い、文字入力なので手軽に修正でき、写真や動画も保存できます。
新しい終活の形「SouSou」の取り組み
エンディングノートアプリ「SouSou」
株式会社SouSouが提供する「SouSou」は、デジタル終活にとって一助となるようなスマホアプリです。
エンディングノートの作成・管理、家族へのメッセージ機能など、エンディングノートに書くことをアプリ上に記載することが可能です。
エンディングノートのほかにも、家族への感謝や愛情、未来へのエールなどを好きな時期に送ることができるデジタルメッセージ機能や、本人だけでなく、アプリでつながっているユーザー同士で出来事や写真、お別れの言葉などを投稿することができるメモリアルページなどがあります。
特に、亡くなった後など特定のタイミングでお手紙を任意の方へ届けることができるデジタルメッセージ機能は人気で、
利用者からも
「自分の意思を記録に残しておくために利用した」
「今まで会ってきた方全ての人へ自分の思いが届けるために利用している」
「伝えたいことがあった人や大事な人に自分のことを残して置ける、今までありそうでなかったアプリ」
といった声が多くありました。
従来の紙に書くエンディングノートと違い、ウェブであればメッセージや写真を簡単に修正することもできるので、ご自身の満足できる「気持ち」をアプリを共有しているご家族やご友人に伝えることができます。
ですが、ウェブ上に自分の個人情報を残すことに抵抗感を覚える方も少なくありません。
株式会社SouSouの日下代表いわく、「弊社アプリはセキュリティ面に特に力をいれており、情報漏洩のリスクは極めて低い」とのことです。
アプリの情報は、マイナンバーカードの利用(2025年7月3日よりサービス開始)や、顔認証による本人確認など、セキュリティ面で個人情報を守る仕組みが様々あり、安心して利用する工夫がされているそうです。
また、同社はmyFintech株式会社提供の「
今日からエンディングノートを始めるために
まずは情報の整理をしましょう
「何から始めればいいかわからない」という方は、まず身の回りの情報を整理することから始めてみませんか?
大切な方へのメッセージなど、文章から書き始めようとすると、書くことが難しくなってしまうこともあります。
そんな時は、銀行口座や生命保険の加入状況、年金の情報の保管場所など、記載しておくべき情報を確認してみましょう。
エンディングノートを書くにあたり、改めて身の回りの情報や、状況がわかった、というケースも珍しくありません。
大切な情報を備忘録として残す際にもエンディングノートを活用するといいでしょう。
想いを言葉にしてみる
次に、家族への感謝の気持ちや大切にしてほしい思い出、将来への願いを言葉にしてみましょう。また、医療・介護・葬儀・お墓について、ご自分の希望があれば書いておきます。
完璧を求める必要はありません。今日は連絡先を一つ書く、明日は家族へのメッセージを一言書く、そんな風に少しずつ進めていきましょう。
家族との共有を大切に
作成したエンディングノートは、保管場所を家族に伝え、可能な範囲で内容について話し合いましょう。更新したら家族にも伝えることが大切です。年1回は内容を見直し、新しい契約や変更があれば更新することも忘れずにしておきましょう。
ノートに書くと後々の修正が難しい場合もあります。そんな時はインターネットを使うといいかもしれません。
終活は愛情の表現
終活は決して暗いものではありません。それは、あなたが家族を大切に思う気持ちを具体的な形で表現する、愛情の証明です。
手書きが得意な方は従来のノートで、デジタルに慣れた方はアプリやサービスで、両方を併用するのも一つの方法です。大切なのは、自分に合った方法で継続することです。
エンディングノートを作りたいと思っている40%の方々へ。もう先延ばしにする理由はありません。今日から始める小さな一歩が、愛する家族への最高の贈り物になります。
あなたの大切な人の笑顔を思い浮かべながら、「この人が困らないように」「この人に感謝を伝えたい」という温かい気持ちで、終活の第一歩を踏み出してみませんか?