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高齢者入居相談のプロと一緒に最期の住まいを考える

更新日:2022/11/01

今回は、有料老人ホーム紹介業を運営されている株式会社アクティブライフサポートにお話を伺いました。株式会社アクティブライフサポートでは、お客様おひとりおひとりのご要望やご状況から最適な施設をご紹介する細やかなサービスを提供されています。

■本記事の取材先

株式会社アクティブライフサポート

介護サービスの本来の目的である「自立支援」をモットーに、お客様の“できるを増やす”ことを目指している株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティの子会社「アクティブライフサポート」。介護の問題を抱えるすべての人々に入居相談のプロフェッショナルとして、高齢者住宅の入居サービスを通じて、介護の問題を解決するお手伝いをします。

入居系介護施設をご紹介するときに大切にしていることは?

有料老人ホームのご案内方法は、不動産業に似ている面があります。つまり、大きく言うと、直接お客様にお会いして、ご要望をヒアリングさせていただいた上でご紹介していく対面型のサービスを提供する会社と、Web上のポータルサイトでマッチングサービスを提供する会社に二分されています。

当社では、お客様に直接お会いして、細やかな条件をしっかり聞き取りながら、最適な施設をご紹介する対面型サービスで運営しています。

 

ポータルサイト型では、多くの施設情報を手軽に検索できるという良い点がありますが、表示形式が共通であるため、施設ごとの違いが分かりにくいというお客様もいらっしゃいます。人生の最期まで、お客様ご自身とそのご家族の時間をかけがえのないものにしていただくためにも、当社では施設ごとの特徴を丁寧にお伝えし、悔いの無い選択のお手伝いをしたいと考えています。

料金についても事前に明瞭な説明があるのでしょうか?

また、お客様やご家族が気になる料金面についても、ご紹介の際の面談でしっかりお伝えしています。実は有料老人ホームでは、施設利用料の他に介護保険料、訪問診療にかかる医療費、おむつ代などが毎月追加で発生します。そういった出費も含めて毎月のおおよその必要経費をお伝えすることで、聞きにくい金銭面の情報も誤解が生まれないようにしっかりお伝えしています。

 

有料老人ホームはどのように選べばよいでしょうか。

今回は入居系の施設について説明します。入居系の有料老人ホームは、大きく分けて次の4つの種類に分けられます。

 

 

まず、1つ目は認知症の方の受け入れに特化したグループホームです。お看取りまで想定しているホームもありますが、認知症の症状はありながらもお手伝いすることで身の回りの事を行うことができる方(要介護1~2程度)を想定している施設が多いと感じます。

2つ目は、サービス付き高齢者住宅です。

3つ目として住宅型有料老人ホームというものもあります。施設によって介護に特化している施設もありますが、これらはどちらも身の回りのことを自立的に行える方を想定しており、自由に外出することも可能です。万が一の際の体制は整えつつ、普段はご利用者様の従来のライフスタイルを継続できるような住居である点が特徴です。

4つ目の介護付有料老人ホームは、介護が必要ない自立した方から入居が可能ですが、生活全般にお手伝いが必要な場合やお看取りまで想定しているホームが多いです。お客様の単独での外出などは制限されていることが多い一方で、介護や看護の体制が十分に整っている施設が多くあります。

また最近では、定期巡回型の訪問介護サービスが増えてきているので、長く住み慣れたご自宅で過ごされる方が増えてきています。以前よりも要介護認定が進んでから、終末期を迎えるにあたって、上記のような施設にご入居されるお客様もいらっしゃいます。

ご入居までの流れはどのようになりますか?

まず、施設を内覧していだいて説明を受けてから、納得できる施設があればお申込みいただく流れです。お申し込み後、必ずご入居様の健康診断を受けていただき、結果を提出していただく必要があります。在宅療養されていたご入居様の場合は、意思表示から入居まで通常は約一か月かかります。病院に入院されている方は2~3週間で入居できる場合もあります。

内覧は当社のスタッフが案内します。お客様には、少なくとも3か所から4か所の施設を見比べていただくことをおすすめしています。特に、要介護の進度によっては、異なる種類の施設を見比べていただくことで、ご自身に合った自立支援を提供してもらえる施設をお選びいただけますので、複数のタイプの施設をご案内することも少なくありません。

 家族だけで内覧を行うことも可能ですか?

最近は、介護されているご家族だけで内覧されるケースが多くあります。もちろん、ご本人の自立度が高い場合は、ご本人も同席され、ご希望を直接うかがえる場合もあります。介護認定を受けていない、または要介護認定の低いうちからじっくり2~3年をかけて気に入ったホームを探される方もいらっしゃいますし、一方では、介護サービスを毎日使われているレベルの切迫性が高いお客様もおられます。ご本人の意思決定が難しい状態で、要介護5まで進行してしまっている場合は、内覧してその場で申し込まれる場合もあります。意思決定にかけるお時間は、本当に人それぞれですね。

 

いくつか貴社の施設を教えてください。

では、今回は二つの施設をご案内しようと思います。東京都台東区にある浅草ケアパークそよ風と、東京都八王子市にあるアメニティライフ八王子です。どちらも大変人気のある施設ですが、その特徴はそれぞれ全く異なります。

浅草ケアパークそよ風の特徴は?

まず、浅草ケアパークそよ風は、浅草のかっぱ橋道具街通りにある小規模でアットホームな有料老人ホームです。自立されている方から要介護5の方まで受け入れておられます。立地がとても良いのが特徴です。ご入居様は台東区で生まれ育った方が多くいらっしゃいます。人生の長い時間を過ごしてきた地元の施設に入ることで、時々は実家にお茶を飲みに顔を出したり、慣れ親しんだかっぱ橋をお散歩も出来ます。

施設全体が浅草らしい和テイストで統一されています。雰囲気のある照明や障子窓を配したお部屋で、ヒノキのお風呂もついており、穏やかに過ごしやすい内装になっています。おみとりの実績もある施設です。おひとり部屋の他、ご夫婦やご兄弟・ご姉妹でご利用いただける二人部屋も用意されています。

 アメニティライフ八王子の特徴は?

一方、アメニティライフ八王子は、合計で200名(150室)ほどが入居できる大規模施設です。ほとんどのお部屋が2名でも入居可能なゆとりある広さです。一番手狭なお部屋でも30平米あり、各部屋にお風呂とミニキッチンが付いています。平均的なお部屋は60平米、もっとも大きい部屋は90平米もあります。ほぼ分譲マンションに近いイメージとなっています。

ここでは元気なうちに入居されて同世代の方々とさまざまな活動を通じて満ち足りた生活を送ることができます。八王子市ならではの豊かな立地で、四季を感じながら散歩を楽しむことができます。屋外にはゴルフ練習場やテニスコートもありますし、屋内にはプール、カフェスペース、グランドピアノやビリヤード、囲碁将棋サロンも設置されています。入居者同士がお友達となり、余暇を一緒に過ごされるケースも多いようです。病院も隣接し、施設内にも看護師が24時間常駐していることから、元気なうちに入所して、介護が必要になっても暮らし続けることができるという安心感があります。

入居したいと思ったらどうすれば良いですか?

まずは必ず見学をすることです。そして入居されている方の表情や雰囲気をみたり、お話が聞けるなら暮らしぶりを聞いてみると良いでしょう。やはり先に入っている方が笑顔で、生き生きと過ごされている施設はよい施設だといえますね。

現在、全国で有料老人ホームの稼働率は90%ほどと、意外と埋まっています。ですので、入りたいタイミングで、入りたかったホームに空き部屋が無い事も想定しなければなりません。やはり複数の施設を見ておくと良いでしょう。面会が柔軟にできたり、外出ができるホームは人気が高い傾向にあります。

■取材を受けてくれた方

株式会社アクティブライフサポート
代表取締役 鷹取祥之
高齢者住みかえ支援相談員(一般社団法人かながわ福祉居住推進機構)
大学院でスポーツ医学領域(中高齢者の運動処方)を専攻、
スポーツクラブ、コンサルティングファームを経て
株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティに入社、首都圏エリアの入居相談を務める。
2018年に同社の100%子会社である株式会社アクティブライフサポートを立ち上げ現在に至る。
介護施設や地域包括での講演を行うほか、年間400件ほどの住み替えの相談を受けている。

■編集後記

アクティブライフサポートさんは適切な施設を紹介してくれることはもちろんですが、どのような施設が自分に合っているのかを一緒に考えてくれる、という点にとても力を入れていると感じました。やはり受け身になって施設を決めるのではなく、親身になって相談に乗ってくれる方と、二人三脚で探してくことが大切だと思いました。

執筆者:リブライフ編集部

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