誰もが使いやすい商品で快適な暮らしを

LIXILではトイレやお風呂、キッチンなどの水まわり全般から、ドアや窓、インテリアといった住まいに関わる様々な商品が開発されています。この度はその中でも人気の高い商品についてお話を伺いました。

LIXILはどのような会社なのでしょうか？

LIXILは「ひとりにいい、みんなにいい、ずっといい」というコンセプトのもと、年齢や性別、国籍や障がいの有無などの属性にかかわらず、だれもが使いやすいユニバーサルデザイン商品を開発している会社です。取り扱っている商品は多岐にわたります。水まわり全般や階段、ドア、窓といった室内に関する商品や、カーポートなどの室外に関する商品。このように住まいに関わる様々な商品を専門に開発しています。

近年では小学校教育の一環として、ユニバーサルデザインについて学ぶ機会が増えてきていますが、LIXILはスポーツ義足体験などをしてもらう出前授業を全国各地で行い、こうした教育における取り組みにも貢献させていただいております。

実際に取り扱っている商品について教えてください。

現在の日本のトイレは、ご高齢者や介護の方も一緒に入る場合を考えると非常に狭く、身動きが取りづらい設計になっています。そこで弊社の設計するトイレでは、これを改善してコンパクトなつくりになっており、ゆとりをもってご利用いただけます。またシャワートイレなどのボタンをより分かりやすくするための視認性、操作性の改善を行ったり、蓋の自動開閉、自動洗浄といったタッチレスな機能はだれにとっても使いやすいものとなっています。近年のコロナ禍の影響もあって、このタッチレス機能の需要はとても高まっています。

お風呂については、お風呂の中と外で温度が異なるために生じるヒートショックを心配される方が多くいらっしゃると思います。こういった懸念を解消するために、弊社では寒暖差を軽減するための設計を施しています。また浴槽に入る際に足を上げることが困難な方のために、浴槽の横にカウンターをつけることができますので、こちらでひと休みしていただいたり、浴槽に入るための前段階として、ご高齢者や足腰の弱い方でも安心してご利用いただくことができます。

その他の居住空間における、注目の商品はありますか？

キッチンや洗面化粧台では、座っていても作業がしやすいように、下部のスペースが広く開けた設計になっていますので、長時間立っていることが難しい方や、車椅子を使用している方でも利用しやすいものとなっています。さらにキッチンのシンクは底を浅くすることで出し入れがしやすくなっており、ウォールキャビネットは自動で降りてくるので座ったままでの操作が可能です。人によって体の大きさは様々なので、1センチ単位での細かい高さ調整機能がついたものとなっています。またレンジフードもボタンやリモコンでの操作ができるようになっているので、どなたでも楽にご利用いただけます。

中でも高い人気を博している商品について教えてください。

KINUAMI　U（キヌアミ　ユー）という泡が出てくるシャワーが人気商品のひとつになっています。きめ細やかな絹泡が出てきますので身体をやさしく洗うことができ、保湿成分も含まれているため美容目的に活用される方もいらっしゃいます。また泡で全身を包むことができることから、異性介助の現場でもお役立ていただいています。

ほかにも玄関ドアに取り付けることのできるDOAC（ドアック）は、重い扉をリモコンやスマホで自動開閉させることができ、開き戸であった玄関ドアを自動ドアに変えられる新しいユニバーサルデザイン商品です。既存のドアに簡単に後付けできるという点でも、とても高い評価をいただいています。

ご利用されているお客様の声を聞かせてください。

たとえばDOACをご利用いただいているお客様からは、「またあのドアを開けないといけないのかと思うと外出が億劫だったが、DOACを利用し始めてから出かけるのも苦にならなくなった。」というお声や、車椅子を使用されているお客様からは、「車椅子の操作とドアの開閉を同時に行わなければいけないため、家を出るだけで疲れてしまっていたが、DOACのおかげで身体に負担なく出かけることができている。ただ鍵が開くだけではなく、扉が自動で開閉してくれるので、目から鱗だった。」といった嬉しいお言葉をいただいています

 御社の今後の目標を教えてください。

LIXILでは、コーポレート・レスポンシビリティ（CR）戦略の重要取り組み分野の1つとして、「多様性の尊重」を掲げており、ユニバーサル社会の実現に向けて取り組みを進めています。成長とイノベーションの原動力として多様な従業員が持つ英知や視点を活用し、世界中で様々な人の生活の質の向上に貢献します。