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薬剤師が教える上手なお薬との付き合い方

更新日:2022/10/19

お薬に関する疑問を解決しよう

お薬は、あなたが元気でいられるために重要なものです。しかし「苦くても我慢して飲むべき」とか「たくさん飲むほど効果が高い」なんて思っていませんか? お薬で体調管理をすることは、家を建てるのに似ています。家を建てるときは、「ここに窓をつけたい」「収納を増やしたい」など希望を伝えますよね。それに対して、建築のプロフェッショナルがいろいろ提案してくれます。薬についても同じです。

「こうなったらいいな」と希望を言ってみてください。「飲む回数が減ったらいいな」「粉薬が苦手」など、どんなことでもいいです。もちろん医療の観点から希望に沿えないこともありますが、なるべく無理せず飲めるよう、お薬のプロがサポートしてくれます。

また、お薬は多ければ多いほど効くわけではありません。飲み過ぎるなどの間違った飲み方で、体によくない影響が出ることもあります。お薬は、検査の数値、症状、体格などから個人に合わせてあるので、決められた量を守りましょう。薬を人にあげたり、もらったりすることもやめましょう。安心・安全のためにも、気になったことはお薬のプロに聞いて、お薬と賢く付き合っていきましょう。

Q1 薬が合わなかったらどうすればいい?

A1 すぐに相談! 勝手にやめないで。

お薬にはまれに、発疹、発熱など望ましくない影響(副作用・アレルギーなど)が出ることがあります。お薬が合わなかったり、「変だな」と感じたら、電話でもいいのですぐに医師や薬剤師に伝えてください。自分の判断でお薬を中止することは、危険なケースがあるのでやめましょう。

訪問薬剤師がいる場合、代わりのお薬を自宅まで持ってきて、内容を説明してくれます。また、お薬手帳の「合わなかったお薬」を書く欄に、お薬の名前、症状、いつ起きたかを記入しましょう。化粧品、サプリメント、市販薬などが合わなかった場合も記入しておきましょう。

Q2 お薬ノートは書いたほうがいいの?

A2 メモを通してコミュニケーションを。

体調やお薬に関して聞きたいことを思いついたら、メモをする習慣をつけましょう。診察時に聞きたかったことを思い出せますし、紙に書いてあると、医療スタッフがあなたの体調をしっかり理解してくれます。また、医師や薬剤師などが説明してくれたことをメモすれば、忘れることがありません。専用のノートを用意してもいいですし、日記やカレンダー、血圧手帳などにメモする形でもいいでしょう。

Q3 処方せんの薬以外も訪問薬剤師に頼めるの?

A3 頼めます。

薬局やドラッグストアで売っている市販薬(OTC 薬)を一緒に持ってきてもらえて、購入できます。他にもガーゼや経口補水液など、ついでに買える場合があります。いつも使っているものがあれば、対応しているか訪問薬剤師に確認してみましょう。

Q4 食事の回数が少ない人、飲み忘れた時はどうすればいいの?

A4 生活にあった飲み方に変更できる場合も。

お薬を忘れたらどうすればいいか、事前に確認しておきましょう。迷ったら電話で聞いても大丈夫です。

「朝食後」に飲むお薬の中にも、
①絶対に朝に飲まなければならない薬
② 1 日1 回決まった時間に飲めば夜でもいい薬
③ご飯を食べていなくても飲んで大丈夫な薬
④必ずご飯の後に飲む薬
⑤飲み忘れに気づいたら、気づいた時点で飲めばいい薬など

専門家でないとわからない違いがあります。ただし、2 回分のお薬を1 回にまとめて飲むのは、危険なのでやめてください。ついお薬を飲み忘れてしまう人や、食事回数が少ない人など、生活とお薬の飲み方の調整が必要なときは、訪問薬剤師の出番です。彼らは一日の過ごし方を丁寧に聞いて、生活の中で適切な飲み方や、ぴったりなお薬を一緒に考えてくれます。

■取材を受けてくれた方


田口 怜奈
薬剤師、医学博士、公衆衛生学修士。大学病院薬剤師、「まんまる薬局」在宅訪問薬剤師を経て、医療経済研究機構研究員(医療・介護ビッグデータ解析)、東京大学客員研究員。

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