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有料老人ホームとはどんなところ?わかりやすく説明します。

更新日:2023/09/04

有料老人ホームには、どのような人が入居でき、どんなサービスが提供されているのか。費用や種類、メリット・デメリットなど、簡単にわかりやすく説明します。

この記事はこんな方にオススメです。

・有料老人ホームへの入居を検討している方
・老後の暮らしについて考えたい方

有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは、高齢者の心身の健康維持と、生活の安定のために設けられた住まいのことです。有料老人ホームの定義は、高齢者が入居し、以下のサービスを1つ以上提供している施設と定められています。

①食事の提供

②介護の提供(入浴・排せつ・食事)

③洗濯・掃除など家事の供与

④健康管理

有料老人ホームは民間企業が運営しているため、特別養護老人ホームなどの公的施設とは異なります。特別養護老人ホームは比較的費用は安いものの、原則65歳以上・要介護3以上の方からしか入居できません。それに比べ有料老人ホームは、自立から要介護の方まで、身体状況に合わせて施設を選ぶことができるのが魅力です。

差別化を図り、施設ごとに様々なサービスが用意されていますので、施設の種類や入居条件などについて知り、これからの住まいについて考えていきましょう。

有料老人ホームの種類

有料老人ホームは、大きく分けて3種類あります。

介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホームとは、介護サービスが付いた高齢者向けの施設です。介護サービスの提供方法は、「一般型」と「外部サービス利用型」に分けられます。

介護付と表示している有料老人ホームは、特定施設入居者生活介護の指定を受けています。特定施設入居者生活介護とは、特定施設に入居している要介護者を対象として行われる、日常生活上の世話、機能訓練、療養上の世話のことであり、介護保険の対象となります。

「住宅型」「健康型」の有料老人ホームには、介護体制に関する人員基準は設けられていませんが、「介護付」では、要介護・要支援の入居者:看護職員または介護職員の割合=3:1以上と決まっています。

一般型

施設のスタッフが介護サービスを提供します。

外部サービス利用型

施設のスタッフが安否確認や計画作成などを行い、介護サービスは委託先の事業所が提供します。

また、介護付有料老人ホームは、入居時の身体状況によって3タイプに分けられます。

介護専門型

スタッフが24時間配置されており、緊急時でもスムーズに対応してもらえるため安心です。

混合型

夫婦の一方が要介護認定を受けており、もう一方が自立している場合でも、一緒に入居可能な施設が多いです。また、認知症の方でも入居可能な施設があります。

自立型

入居時に自立している方が対象で、設備が充実している施設が多くあります。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、生活支援などのサービスを提供している施設です。生活支援とは、買い物代行、調理や居室の掃除、見守りなどの支援のことです。

基本的には、自立した方から介護度が軽度の高齢者を対象としており、介護が必要となった際には、訪問介護やデイサービスなど外部の介護サービスを選択し利用します。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームとは、介護を必要としない自立した高齢者を対象に、食事などの提供を行う施設です。フィットネスやカラオケなどの娯楽施設、レクリエーションやイベントが充実している施設が多いため、老後を満喫しながら健康的に暮らしたい方におすすめです。

介護が必要となった際には、退去することになりますが、移動先の施設が併設されていることがあります。

どんな人が入居できるのか

有料老人ホームの入居条件の目安について、表にまとめました。

介護付 住宅型 健康型
年齢 原則65歳以上 原則60歳以上
要介護度 自立~要介護(以下参照) 自立~要介護 自立

介護付有料老人ホームは、タイプより異なります。

介護専門型 混合型 自立型
要介護度 要介護1または要支援1以上 自立~要介護 自立

条件は施設より異なり、特定疾病により要介護認定が下りているなど、希望者の状態によって60歳以下でも入居できる場合がありますので、詳しくは入居を検討する施設にご確認ください。

有料老人ホームの費用

有料老人ホームの費用には、入居時に支払う入居一時金と、毎月支払う月額利用料があります。

介護付 住宅型 健康型
入居一時金 0~数千万円 0~数千万円 0~数千万円
月額利用料 15~35万円 15~30万円 15~40万円

立地や提供サービス、設備などによって、費用は大きく異なります。また、健康型有料老人ホームは、共用設備や居室設備が充実しているため、ほとんどの場合、介護付や住宅型に比べて高額に設定されています

月額利用料には、家賃や管理費、食費、水道光熱費、介護サービス費などが含まれますが、入居一時金により賃料やサービス費を前払いしているかなどにもより、料金は変動します。

最近では、入居時一時金を低額や無料に設定して、月額利用料を比較的高めにする施設などもあります。希望の条件や予算に合わせて、施設を選んでいきましょう。

有料老人ホームのメリット・デメリット

それぞれの有料老人ホームのメリット・デメリットについてまとめました。

介護付有料老人ホームのメリット・デメリット

メリット
  • 施設内にスタッフが24時間配置されていて、看護師は日中常駐しているため、介護・医療体制が整っている
  • 施設数が多いため、特養などに比べて入居しやすく、希望に合わせた施設を選べる
  • 介護保険の負担額が介護度による定額制で費用の変動が少ない
デメリット
  • 費用が特養などの公的施設と比べて高額である
  • 自立した人にとって介護サービス費用が無駄になる

住宅型有料老人ホームのメリット・デメリット

メリット
  • 自立度が高くても入居できる
  • 介護が必要になっても、外部の介護サービスを利用できる
  • レクリエーションやイベントが充実している施設が多い
デメリット
  • 要介護度が重度になり、対応が難しくなると退去しなければならない場合がある
  • 費用が特養などの公的施設と比べて高額である

健康型有料老人ホームのメリット・デメリット

メリット
  • 自立している方が入居できる
  • レクリエーションやイベント、娯楽施設が充実している施設が多い
デメリット
  • 介護が必要になると退去しなければならない
  • 施設数が少ない
  • 有料老人ホームの中でも費用が比較的高額である

これらのメリット・デメリットを十分に考慮した上で、入居を検討していきましょう。

実際に入居するまでの流れ

有料老人ホームへの入居を検討されている方が、実際に入居するまでの流れの一例を説明します。

①資料請求 気になる施設の資料請求をし、サービス内容や入居条件、部屋の広さ、費用などを確認し、希望に合う施設の候補を絞ります。
②見学 資料では分からない、施設の雰囲気・設備などを実際に目で見て確認し、疑問点は職員に質問しましょう。
③申し込み・面談 申込書・必要書類を提出し、面談にて要介護状態や経済状況などの確認が行われます。
④体験入居 体験入居ができる施設もあるので、体験し見学では分からない部分を最終確認します。
⑤契約 本契約を行い、入居一時金がある場合は支払います。
⑥入居 引っ越し日を決定し入居します。

入居を検討する施設が見つかったら、見学や体験入居をし、疑問や不安をしっかり解決しておきましょう。以下のポイントも確認しておくことをおすすめします。

  • 職員の配置状況はどうか
  • 看護師、介護福祉士などどのような資格を持った人が働いているか
  • 夜間の勤務体制はどうなっているか(夜勤、宿直など)
  • 年を重ねて介護・医療が必要になった際に入居を続けながらサービスが受けられるか

「健康的で楽しい日々を施設で過ごしたい」「介護サービスを受けながら気に入った施設で生活したい」など、希望は個々によって様々です。10年後20年後の生活も見据えながら、その人らしく暮らし続けられるような選択をすることが大切です。

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