ケアマネの本音調査 「私たちが困っていること」
更新日:2022/10/19
現場で働くケアマネジャーたちにアンケート調査を実施。彼らの本音をまとめました。
目次
Qご自身が担当したケースで「困った」「苦手」と感じたことはありますか?
東京23 区で働くケアマネジャーを対象に調査を実施したところ「ご自身が担当した、または担当しているケースについて、『困った』『苦手』と感じたケースはありますか?」という質問に対して、最も多かった回答が「たまにある」で68%。「よくある」と回答した25%と合わせると、困った経験をした人は9 割を超える結果となりました。
寄せられた体験談に注目すると、主に2 つの軸があるようです。1 つ目は「家族の問題」。家族の非協力的または高圧的な態度や対話で解決しない意見の相違など、介護者の家族とのコミュニケーショントラブルには多くのケースが存在しています。
「歩み寄らない家族との意思疎通が図りにくい」「家族内での意見割れが続き、こちらにも威圧的な態度を取られた」といったエピソードも挙がりました。また、家族が介護内容の理解や介護負担の軽減が難しい場合があるという声も見られます。
しかし、さらに難しいことに「家族が調べた情報はどれも正しく、そして正しく理解されている。でもその解釈が違ってくると、どう伝えたらよいものかと悩みます」というもの。家族の理解があっても、説明が一苦労なのだとか。介護者の家族はケアマネジャーの声に耳を傾けながら意見を吸収し、歩み寄る姿勢が大切だと言えそうです。
2 つ目は「本人の問題」。介入への拒否や食事制限の無視、思い込みの強い横柄な態度などの問題もさることながら、注目すべきは「本人や家族の本音が引き出せず、支援の方針に迷いが生じる」といった回答でしょう。ケアマネジャーの助言を参考に本人を交えて十分に話し合い、全員が納得できる介護を依頼したいものです。
こんな利用者は困る
- 意見を聞き入れずに怒鳴る頑固な人
- 訪問やコミュニケーションを拒む人
- 突然音信不通になる非協力的な人
- 「利用者は神様!」という横柄な人
- 細かい要望が多すぎる人
- 家族同士の関係性がよくない人
- 介護方針やプランの変更が多い人
調査概要:2022年3月25日~4月30日、インターネット調査で東京23区で働くケアマネジャー149人から有効回答を得た。 |