「パルスケア」で運動をサポート!
更新日:2022/07/27
株式会社ホーマーイオンの提供する電気刺激装置「パルスケア」では、だれでも簡単に下肢全体のトレーニングを行うことができます。この度は実際の利用者の声を交えながら、パルスケアの特性について詳しくお話を伺いました。
この記事はこんな方にオススメです。
・運動不足による筋力の低下がみられる方
・認知症や寝たきり状態によって運動ができない方
・運動が億劫に感じられる方
■本記事の取材先
株式会社ホーマーイオン研究所
ホーマーイオン研究所は、「電気刺激」と「生体反応」をテーマに、これまで半世紀をかけて数々の研究と製品開発を進めて参りました。
「医療」の分野では、「運動できないをなくす」をスローガンに、ベルト式電極のEMSで現代社会の医療課題(要介護・寝たきりの増加、生活習慣病の増加、医療費のひっ迫)に貢献して参ります。
目次
御社はどのような会社ですか?
弊社はもともと、下肢の筋力を鍛える電気刺激装置B-SES(ベルト電極式骨格筋電気刺激法)の開発・販売を行っている会社です。こちらは腰、膝、足首に巻きつけることで、下半身の筋肉をすべて動かすことができる治療法であり、現在1000近くの施設に導入していただいております。導入施設のほとんどは医療施設で、その内訳は約45%が病院のICUやリハビリテーション、30%程が整形外科のクリニック、20%近くが透析施設となっております。装置は医療認可を取って10年以上になり、医療の現場において広く認知されています。
パルスケアを開発した経緯を教えてください。
医療の現場において使用されているB-SESを介護の現場においても役立てることができるのではないか、と考えた弊社でしたが、当装置は医療用なので医療従事者しか取り扱うことができません。そこでだれでも簡単に使用できる運動機器として開発したのが、パルスケアになります。
パルスケアの特徴を教えてください。
パルスケアにはパッドによる電気刺激とは大きく異なる点が3つあります。
1つ目の特徴は「広範囲の筋肉を立体的に動かし、運動を代用する」という点です。部分的にしか電気刺激を送れないパッドとは異なり、電極がベルト状のパルスケアでは全体の筋肉への刺激が可能となっています。これだけ広範囲の筋肉にアプローチできる機器は、世界的にみても前例がなく、筋トレ・有酸素運動のどちらの運動形態も代用可能であることが目立った特徴となっています。
2つ目の大きな特徴は「高出力でも心地が良い」という点にあります。パッドの場合、出力を上げるとその小さな面積にすべての電気が集中するので、結果として皮膚の電気抵抗が高まり痛みを感じてしまいます。その一方でベルトの電極によるパルスケアでは、接する面積が大きいため痛みを感じることなく出力を上げることが可能となっています。
そして「簡単な装着」というのが3つ目の特徴となっています。いろんな筋肉に刺激を送るために複数枚を貼らなければいけないパッドと比べて、ベルト状のパルスケアは装着と取り外しが非常に簡単です。また筋肉には電気の流れやすいポイントとそうではないポイントがあるので、毎回より効果の高い箇所にパッドを貼るにはテクニックを要しますが、ベルトであれば筒状となって電気刺激を送ることができるのでポイントを外す心配がない上に、毎回同じ効果を得られるという点でも再現性に富んでいます。
これら3点がパルスケアの大きな特徴となっております。
座ったままでの使用や、横になった状態での使用もできるので、下半身が不自由な方や寝たきり状態の方でも簡単にご利用いただけます。
実際にパルスケアを使用している方の感想を教えてください。
「筋肉が増えた」といったお声を数多く頂戴しています。使用されている現場は多岐にわたり、認知症などによって集団体操が困難な場合や下半身に麻痺がある場合、また歩行が可能でも運動自体が億劫と感じられる場合など、様々な場面でご利用いただいています。特に重度の方ほど運動をする機会がないので需要は高まっており、パルスケアを取り入れることで他の施設との差別化を図る動きもみられます。
今後の課題や目標について教えてください。
医療の現場では広く認知されているのに対し、介護の現場ではまだまだ浸透していないのが現状なので、将来的には認知度を高めてより多くの方にご利用いただきたいと考えております。運動不足を甘く考え、なかなか継続的に運動することができない人なども巻き込みながら、どんな状態の人でも簡単に筋力トレーニングができる環境をご提供していきたいと思っております。
■取材を受けてくれた方
株式会社ホーマーイオン研究所
医療機器事業本部 神谷 志郎 氏
■編集後記
いわゆるシックスパックのように、さらなる筋力の向上を目的にした製品があることは知っていましたが、0から1を生み出すような、寝たきりの方でも使用できる製品があることは知りませんでした。装着も非常にかんたんで、介護者の負担もほとんどなさそうですね。運動といえば汗をかいて息を切らし、疲労を伴うものだと思っていましたが、そんな常識を塗り替えてくれるサービスに、目から鱗が落ちた気持ちになりました。
執筆者:リブライフ編集部